続 うっかり鉄の鉄道風景写真撮影記

ちょっと高いところから国鉄型車両を撮るのが好きな人のブログです。

桜満開の根室本線を往く、残雪の芦別岳とタラコ色のキハ40-1749を撮る!(金山ダム撮影編)

今回の北海道遠征の一番の目的は根室本線の金山〜東鹿越間にある金山ダムから

雪の残る芦別岳、ダムサイト公園に咲く満開の桜、そしてキハ40を絡めて

撮ることでした。

出来ることならそこを走る気動車も北海道色ではなく

首都圏色で撮りたいと願っての渡道でしたが、

ただでさえその3つの条件が揃わないといけないところに、

快晴でなければ山が青空バックとならないという難題も控えておりました。

しかも、もし上記のハードルがクリアできたとしても

午後では列車に陽が当たらなくなってしまうため

実質的にチャンスは午前中の2往復の4回だけという超ハードモードでの勝負です。

チャレンジする機会は多い方が良いに越した事はありませんが、

北の大地へ行く決断がギリギリになった影響で

遠征初日の3日は函館へのフェリーしかチケットが取れなかったことから

富良野への到着が午後となり不戦敗となりました。

しかし、桜が満開に近づいた翌4日は何となく晴れそうな予報を出していたため、

夜明け前から行動を開始して撮影しましたが…

花の咲き具合は悪くなく、全体的に陽は当たっているように見えますが、

背景の空が白く、そもそも全開露出ではなかったので残念な結果となりました。

そのまま天候の回復を願いつつ続く一往復もダムで粘りますが、

結局一番条件が良かったのはこの朝イチの一本目だったようで

徐々に雲は厚くなっていき、陽すらも当たらないカットを量産して撃沈でした。

その後は一旦富良野へ移動して滝川からやってくる2475Dが

タラコ色のヨンマルの1749で走っているかを確認しに行き、

運用通りに充当されていることを確かめると

前日に薄陽で中途半端な結果となった布部の桜のポイントへ向かいます。

ところが桜は昨日以上に散ってしまっており、

しかも午前中同様の天候が続いていたため、

もう少しで列車の通過というタイミングで前日以上の写真は撮れないと判断し、

雲が高く芦別岳が山頂まで見えていたこともあり

せめて晴れなくとも山と桜とタラコを絡めておこうとダムに戻り、

下のカットを撮影しました。

4つのうち3つの条件は揃いましたがやはり陽が当たらないと

眠い写真になってしまうもので、

とりあえず記録には成功しましたが不満の残る一枚に。

二日後の6日は雨予報が出ており、翌7日は桜がまだ咲いてくれているか怪しいですし、

そもそも首都圏色がこの区間の運用から外れてしまうため、

念願の写真を得られるチャンスは5日早朝の一発勝負となりました。

しかし、天気予報を確認しても各サイト共安心させてくれる内容ではなく、

その不安は的中して当日はまた夜明け前から起き出して空模様をチェックするも

青空は全く見えませんでした。

連日の早起きで疲れていたため出かけることを諦めて二度寝しようとも考えましたが、

カメラのシャッターを切る瞬間まで何が起こるか分からないので

その時に晴れることを信じて撮影地に向けて移動を開始しました。

富良野市内を通過している間も相変わらず空は雲に被われ芦別岳の山頂は隠れたまま。

「昨日よりも悪い写真しか撮れないのか」と失望したままダムに到着し、

先着されていたお仲間やお知り合いの方々に挨拶してとりあえず三脚を立てました。

皆さん冴えない表情で準備を進めていましたが、

いつの間にかさっきまで見えていなかった「山」がトップまで見え始め、

そしてそこに朝日が当たり始めると、

徐々に空を覆っていた灰色の雲が強い風に乗って我々の背後の太陽の方角へ流れ去り、

それを追うように青空が近づいてくるではありませんか。

期待をしつつ空模様を見守っていると東鹿越行き回送列車の通過までもう少しという頃に

太陽が顔を出し、

ファインダー内に見える風景にほぼ陽が当たったのでした。

そこまで30分ほどの出来事だったでしょうか。

そんな予想外の展開に一発目となる回2473Dは

慌てて山影の落ちない構図が撮れる立ち位置に移動して晴れカットを頂戴し、

続く2474Dはご覧のポジションに戻って切り取りました。

念願の一枚が奇跡的に撮れた感動は大きく、

ご一緒した皆さんと抱き合って大喜びしているうちに込み上げるものがあり

不覚にもウルッとしてしまいました。

その時に一同で「今年の晴れ運はここで使い切ったのではないか?」なんて

冗談も言い合いましたが、

まずは青空、山、桜、タラコの4つの条件の揃った最良の結果を残すことが

出来たことに満足感以上に安堵しております。

今年のGWは行き先を西から北に変更して個人的には大成功だったように思います。

 

最後にご一緒した皆様、おめでとうございました。

エゾヤマザクラが満開となるタイミングを見極めるのも本当に難しかったです。

根室本線(金山~東鹿越)
2023/5/5/6:17撮影
GFX100S GF100-200mmF5.6 R LM OIS WR + GF1.4X TC WR
焦点距離 160mm(35mm換算)
ISO 400

 

 

同時撮影の動画はこちら↓

 


 

 

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